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意識するだけで、あなたのプレゼン内容をよくする3つの方法

いよいよアプリ甲子園の決勝戦が今週開催されます!


アプリ甲子園2014


実は先日、アプリ甲子園2014の二次選考会にスタッフとして参加してきました。
800組の中から選ばれた30組。その中からさらに決勝進出をかけて、熱い戦い(プレゼンテーション)が行われていました。
プロダクト、プレゼンテーションともに、誰もがクオリティが本当に高く、若い世代が成長してきている事を強く実感しました。
アプリの開発、プレゼンテーションは未だ学校の教育では力を入れられていない分野なのにも関わらずです。
それを学校以外の様々なサービスや、独学で学んで仕上げている事にただただ驚きです。
決勝に進出した10組も、残念ながら2次で終わってしまった人も、その点のクオリティはまったく変わりません。
本当に素晴らしいものを作っていたと思います!お疲れ様でした!

二次選考会では、自分のポジションの関係で、全員のプレゼンテーションを見ていたのですが、
その時にかなり多くの人に共通して、プレゼンテーションをもっともっと素晴らしくすることができる点があると気付きました。
プレゼンテーションの資料や内容に関することなど、コンテンツについてではありません。

(少しは内容も関わるかもしれません)


それは、プレゼンテーションの技術とでも言うべき、発表方法についてです。
技術みたいなものは、それについて知っているかという知識量と、実際に実現するための練習量が物を言います。
決勝戦まで残り2日なので、練習量を確保できるかはわかりませんが、あるポイントを意識できるかでプレゼンに大きな違いが現れます。
そして、このプレゼン発表方法についてのポイントは、何も中学生高校生に限るものではありません。
おそらくかなり多くの人の役に立つのではないかと思います。

それでは、30組のプレゼンテーションから見つけたプレゼンに慣れていない人の発表方法を良くする三つの方法、紹介していきたいと思います。
その三つとは

  1. 発声方法〜声の大きさと滑舌〜
  2. 会話のリズム〜緩急と「全体と詳細」への意識〜
  3. 身体の使い方〜視線と原稿〜

の三つになります。


発声方法〜声の大きさと滑舌〜
一つ目は発声方法、つまりしゃべり方です。
ここで気をつけたい点は2つあります。
一つ目は、マイクを使う事自体に慣れていないので陥ってしまう失敗点があるという事。
そして二つ目は純粋にプレゼンテーションとしてのしゃべり方に慣れていないという点です。

カラオケなどで周りを見てみるとわかりますが、普段使わない人がマイクを使う時、口とマイクの距離をかなり近づけて使う人が大半だと思います。
それは、マイクがある=あまり大きな声を出さなくてもマイクが増幅してくれる=小さな声でマイクに近づいて喋れば良い
という考え方からそうなるのだと思いますが、間違っています。
マイクと口の適切な距離はカラオケなどではこぶし一つ分の距離を開けることと言われています。
それ以上マイクを近づけると、自分の発言だけでなく、呼吸音や唇の接触音なども集音される事が多くなるからです。
そのようなリップノイズを無くすために、マイクは自分から少し話して喋る事が、まず一つ目のポイントになります。
マイクを離す分、声に普段より少し大きめで喋るぐらいがちょうどいいでしょう。
特にプレゼンが加熱すると自然と体が固くなりマイクが近くなるので、意識して離すようにします。
この、しゃべる声を普段より大きくする事には、もう一つの効果があります。
それは、滑舌がよくなりやすいという事です。
滑舌というものは個人差が有ります。しかし、普段よりはっきり喋る事を意識する事が滑舌をよくするポイントになります。
そのために普段と同じしゃべり方をするのではなく、ボリュームを上げるなど、喋ること自体にに意識を持つことが重要です。
そして、早口にならず単語同士を繋げず喋ることができれば、だれでも丁寧に喋ることができるようになると思います。


会話のリズム〜緩急と「全体と詳細」〜
発声を意識してプレゼンが出来るようになったら、次は発表の内容に意識を向けましょう。
会話の内容といっても、プレゼンの構成というよりは発表方法に関連した部分です。
ここで、意識したいポイントは、情報の密度に発表方法で緩急をつけること。そして、全体と詳細と観客の理解度をを常に意識することです。
この二つは関連しています。
プレゼンで緩急を付ける場合は、まず全体像をゆっくり伝える事が大事です。それはプレゼン全体を通してという事ではなく、それぞれの項目ごとにその項目の全体像を示します。
そして、俯瞰的な理解を観客に与えてから詳細を伝えるのです。
この詳細を伝える時は、少し早めにすることがポイントになります。

実は、人はコミュニケーションを行う時、その会話内容はコミュニケーション全体の10%しか担ってないそうです。
残りはボディランゲージや会話の雰囲気などが伝えているとの事。
この残り90%に関して、自分は発表の緩急というものが大きな部分を占めていると考えています。
つまり観客は、発表の内容そのものではなく、プレゼンテーターから感じる雰囲気で重要な部分、覚えておきたい部分を判断しているとも言えるのです。

なので、プレゼンテーター側もこのことを理解してプレゼンに取り入れましょう。
まず全体像をゆっくり理解してもらえるように示して、それから詳細を伝えることは、観客側にその項目を一つのストーリーとして理解してもらうことを意味しています。
人は昔から、物事をストーリーとして、ひとつの流れとして理解してきました(流れが時系列になれば小説や口伝に。論理となれば論文や理論になります)。
なのでストーリーを示すことは自然に内容を理解してもらうための強い武器になります。

この時、観客が自分の意図した通りに理解してるかを確認しながらプレゼンを行うことが重要になります。
リアルタイムでの理解をプレゼンテーターが促すのです。つまずいた部分があれば、原稿になくても補足し具体例を提示することが必要となります。全体が把握できていれば多少詳細のスピードが早くなっても、理解ができますし、スピード早く伝える部分は100%全てを覚えておく必要があるところでないはずです。これは、発表方法だけの話ではありません。伝えたい事が、資料で分かりづらい場合はいくら説明を丁寧に行ってもその価値が半減してしまいます。口頭発表時の資料は、本当に観客に理解して欲しい事が強調できるように作りましょう。
その中で、アプリ甲子園の二次予選を見ていて思ったことは、発表資料の文字が小さくて読めない。プレゼン中の動画の文字が、背景色と同化して読めないなどの基本的な所で、損をしている人が何人か見受けられました。
プレゼン資料の作り方は我流である必要はありません。上質の解説記事、そしてプレゼン資料そのものがネットにあふれています。
必ずそのような先人の知恵を活用するようにしましょう。

 


身体の使い方〜視線と原稿〜
そして最後は、発表方法とその内容からは離れて、プレゼンテーターそれ自身に注目したいと思います。
ここで注意したい点は、プレゼンテーションは発表したい事がある人と、その内容を聞きたい人の間に生まれるコミュニケーションであるということです。

コミュニケーションであるということは、そこには双方向の、プレゼンで言えば聴衆とプレゼンテーターの間には会話が生まれているのです。
プレゼンテーターから聴衆は、発表するということから簡単に理解できると思います。
ですが、その逆の聴衆からプレゼンテーターへの会話も存在しています。
それは、言外の雰囲気とでもいうものです。自分が理解しているのか、内容を面白いと思っているのか、会場が盛り上がっているのか、
それらの情報が表情仕草姿勢などでプレゼンテーターに伝わっています。

しかし、プレゼンテーターの側にそのようなコミュニケーションを受け取る準備が出来ていない事も初めのうちは多いです。
そのため、プレゼンテーターとしてまず行うことは、体を観客に向け、会場の方を視線で確認する事、そしてそのために原稿を見続けないという事です。

スライドを見ている、原稿を見ているだと、常に自分の作ったものしか見ることができず、自分の世界に閉じこもってしまうことになります。それではよいプレゼンは望めません。会場の聴衆、審査員などとコミュニケーションができないからです。
コミュニケーションを行うために、必ず体は観客の方に向け、原稿やスライドからは目を離すことで、全身でこのプレゼンを観客に届けるというメッセージを発しましょう。そして、観客からのメッセージを受け取って下さい。
理解することが難しかった時は、難しそうな顔をしたり、体をプレゼンテーターから反らしたりしています。そのメッセージに返信を行うように自分のプレゼンを修正していくのです。

この時、原稿を見ないと何を喋ればいいのか分からないという意見ををよく聞きます。
もし、そのような状態がプレゼン中ずっと起こっているようでしたら、それはプレゼン内容そのものを疑って下さい。
よいプレゼンというものはプレゼンテーターにとっても理解がしやすく、覚えられるものになっているはずです。
自身のプレゼン内容が理解できないというのであれば、初めて聞く聴衆はもっと理解できないはずです。そのような内容はすぐに修正が必要です。
プレゼンを理解できるようになれば、原稿を見なくてもいい時間が増えてくるはずです。

この考え方を進めた場合、最高の内容を話すプレゼンテーターは原稿を一切見ないでもプレゼンが行えるはずです。理想は原稿を持たないで発表することだと思って下さい。理想は常に高いほうがいいでしょうから。
もちろん発表という事はなかなか機会が多いものではないので、誰しもが緊張してしまいます。
そのような自分を安心させるため、原稿を手元に持っておくというのは、リスクに対する保険としてよい手法だと思いますしそのことを否定するつもりはありません。
しかし、原稿を見ないと何もできないという状態にもしなっているのであれば、その時は発表内容に戻りましょう。

 


以上、主に意識をすることだけでプレゼン内容を改善できる方法をまとめてみました。
このような内容を意識して、さらに発表内容、プレゼン資料をよいものにすれば、おそらくだれでも素晴らしいプレゼンテーションが行えるはずです。
発表内容や資料の作成方法については素晴らしい書籍やネット記事が多く存在するので是非自分で探してみてください。
アプリ甲子園決勝でも素晴らしいプレゼンテーションがたくさんみれる事を楽しみにしています。